「びかむ」は、日本に古くから伝わる楽器の持つ本来の味や音色を大切に、現代から未来へとつながる音世界を作り出すユニットとして活動する、薩摩琵琶の坂田美子、尺八の坂田梁山、筝の稲葉美和、パーカッションの木村たかのぶ の4人による演奏者集団です。メンバー各自は、ルーツやしくみ、普及の時期、発展過程などが異なる日本の伝統楽器を操り、ポップ・ジャズ・ラップ、そして雅楽の要素などを織り交ぜて、懐かしくも耳に新しい音楽を自在に生み出します。「びかむ」のステージは、坂田美子の透明感のある美しい日本の地声とともに、メンバー各自の演奏の確かさと自由な表現力によって生み出される音と音のつぶが散りばめられた音楽空間。日本の音楽・ことば・こころ・伝統が組み合わせられ、4人の個性がさらに編みこまれて三次元にかたちづくられていきます。「びかむ」の音楽が私たちの耳にここちよく響くのは、どこまでも自然体で気負いがないからでしょうか。「びかむ」は、邦楽との境界も透明人間のように楽しげに行き交いしながら、2005年のフランスのシャイヨール音楽祭のほか、ヨーロッパをはじめ世界にも活躍の場を広げています。